睡眠時無呼吸症候群のつらい検査(コードを沢山つけられて寝れなかった)も終わりぼんやりと仕事に出て・・・
何とか午前から午後へ・・・やっと順番の来たNさん何かぞもぞしている。
「先生トイレを借ります」
「は~い。どうぞ。」
その後なかなか出て来ない・・どうしたかな?・・そういえば顔色が悪かったかも・・
「先生ちょっと横にならせてください。」
顔面は蒼白でびっしょりと玉の汗大変つらそうだ。
「どうしました?」
「急にお腹が痛くなって下痢はするし汗が出てきました。」
「ジャ、ちょっと休んでてね」
他の患者を見てから様子を見に行く・・・手足も冷たく血圧も下がっているようだ。
「食あたりでしょうか?何が悪かったんですかね?朝と、お昼は・・・」
急性腸炎だ。私も2~3度経験があるが大変つらいものだ。
私などは自分が鍼灸師であることも忘れて「母さん救急車、救急車」と言ってしまってから・・
「おお!!そうだ私は鍼灸師だった。そこの針を取ってくれ」と横になり腰をくの字に曲げながら足に2~3本の針を刺し・・
少し冷静になったところで「母さんここにお灸をしてみてくれ」
たいていそれ1回で治っていたのだった。
「ううう」つらそうだ・・・しかし
「大丈夫ですよ。すぐ良くなりますから。」
「でも・・・あう・う・・」
「ちょっと我慢してね!!お灸をするから」
「ハイ」
ハイしかないのだ。当然まな板の鯉だ。
「こういう時はたいてい足が冷たくなってね~。この辺がへこんでくるんですよ」
患者には・・どうでも良いことだ。早く何とかしてほしいだろう。
「1つ2つ・・・・・・・・・・・・左右に15~6個もすえたろうか」
「あ!!痛くないお腹がぽかぽかしてきました・・・痛くありません。」
「そうでしょう。食あたりのお灸は良く効くんですよ。僕もよくお世話になりますから・・」
「ええ、以前病院で注射をしてもらった時はこんなに直ぐに良くは成らなかったですから。」
私もそうだったような・・・
「全てでは有りませんがハリのほうが良く効くことも多いですよ。」
「今日は本当に来てよかったです。」