「少し前から親指の付け根が痛かったのですが・・どんどん腫れてきまして」
「痛いでしょう」
「箸も持てません」
「手首の痛いのを我慢していたのでしょう・・だんだんひどくなりますからね~」
「そうなんです」
「肩や背中のこりからよく発症しますよ」
「肩や背中?」
「ええ、肩こりはバカに出来ないんですよ」
「早く治療をしないと治らなくなります」
「治るんですか?整形で何回も注射をしても変わらなかったんですよ」
「注射は麻酔です・・痛みが2~3時間和らぐだけで治すわけではないでしょう」
「そうなんですか・・・・・」
「痛いのは外なのになぜ関係の無いところに針をするのですか」
「肩や足は両親のものですか?」
「??・・?」
「体は続いていますから体の疲れが無理の掛かった処に出るのでしょう」
「でも・・・手が・」
「ジャちょっと動かしてごらん」
「あっ、なんか楽・・・腫れも引いて来たみたい」
「1回や2回では完治しませんよ」
「ええ~つ」
「だって本当は・・長く患っていたでしょう」