ハリを痛いと言う人は確かにある・・良く聴いてみると色々な現象がある
一番多いのがハリに慣れていないため凝りに当たった時のややズーンとした感覚が取り合えず怖い。または痛く感じる・・慣れてくるとこのズーンとした感じが無いと物足りなく感じるのだが・・・

つぎに多いのはチクチクする感じだ・・・これは浅く針をして長時間置くと発生する。
初心者や神経質な患者さんは、少しでも深くすると恐いらしく“つい浅くする”・・・とチクチクする(早く取ってしまえばば問題ない)
これらの患者さんはハリの太さや深さとは余り関係が無い事がほとんどだ。
20年間も心臓の治療に来院してくれているNさん。どんなに細いハリを使用しても最初にトンとハリを刺す以外は1ミリでも中へ入れると大変痛がる。色々やって見ても中々良い結果は出ない。
ある日ふとNさんは刺絡が大好きな事を思い出した(刺絡用の針は普段使っているハリよりもかなり太い)
かなり太いハリが大丈夫なのになぜ通常のハリが痛いのか・・それも背部のみだ・・・そこで
Nさん様に通常より5mm短い針管(ハリを入れる管)を特別に用意して・・・針も普段より“ぐっと太く”してみた(約1センチ・・1回でパチンと入れてしまう。)
結果は大成功。あれほど痛がっていた治療が嘘の様に何とも無い・・以前は余り細いハリを使いすぎて針先がクネクネして余計痛かったのかもしれない。
これも信頼して長年通院してくれたお陰で色々工夫が出来Nさん専用の治療方法が確立出来たと言える。
(本人は、しばらく来ないと心臓発作が起きるために・・死の恐怖で我慢して来ていただけかもしれないが)

やはり工夫すればどんな人でも針に合わない人はいないと言えるようだ。