やはり2~3年ぶりに思い出したかのように家族に肩を借りて何とか治療室へ・・・
「先生骨がずれたみたいで痛くてうつぶせも上向きも無理で・・・」
「重いものでも持ちましたか」
「体を鍛えようと思って腹筋やらなにやらしまして・・それからです。」
「どの辺ですかね?」
「こここの辺がボキント言って・うう・・」
右腰あたりを押さえて
「ずれとるでしょう」
「いや骨は特には/・・・それに音は骨のずれとは一致しませんよ」
「でもボキンと・・痛くて・・」
「ボキンと言うのは骨の周りの靭帯が動くときに気泡が破裂する時の音がほとんどです。」
「イヤほんとに痛いんで」
「分かりますよ、でもこれはただの凝りからの筋膜炎ですね・・じゃそこに寝て」
「は、針ですか?」
「そうです凝りをとって・・それからです」
ちょっと嫌そうにうつ向く・・・久しぶりに見るが相変わらず立派な彫り物だ・・・しかし威勢の良い男性ほど割りと怖がるものである・・・・
たぶん他人に痛い思いをさせられたことがほとんど無いから痛みの比較の仕様が無いのだろう・・とりあえず怖い
「どうですMさん動いてみてください」
「おっ!!だいぶ痛くない・・もうちょっと・・こうするとこの辺が・・・」
「久しぶりに刺絡でもしますか?」
「えっ」
「怖いですか」
「治るなら、やっていきます」
「如何ですか?」
「おおっ、治った・・またくるわ」