
半年前に乳がんの手術を受けたTさん傷口周辺の痛みをずっと我慢していたが・・・
しばらく来れなかったことも有り、ついに我慢が出来なくなり
「今日は傷口を中心に胸が痛くって我慢が出来ません」
ブラを少しずらし・・
「ああ!ここですか・・・随分硬くなっていますね」
「鍼は出来ますか?」
「大丈夫。傷口は放っておけば・・硬くなって、よく痛みが出ます」
「傷口周辺の硬くなったところにも鍼をしてから・・首を緩めましょう。すぐ治ります」
「あ!!本当だ大分軟らかくなってきました」
「でもまだ痛いでしょう」
「はい・・・」
「久しぶりの治療で肩が凝っているからですよ」
「肩のせいですか?」
耳の下を押しながら・・・
「あ!痛い!!」
「ほらこんなに凝ってます。背中から傷口の方向に肋間神経が通っていますから」
「え?・・??」
「背骨の隙間から肋骨の間を通って胸に神経が有ります。」

「はい」
「肩こりでその神経を圧迫しているのです」
「今日はちょっと・・ひどいですから足の鍼をしましょう」
「え!そんなところ初めてですよ・・・肩じゃないのですか?」
「ハイ。体は続いています。あまり放って置いたので肩だけでは治りません」
「ああ!スウット痛みが引いていきます・・・不思議ですね」
きっと胸に直接治療しなければいけないと想い・・恥ずかしかった事もあったのだろう・・・
「今度からは我慢しないですぐ言います」