
時々県境からやってきてくれるOさん
「主人が最近良く箸や物を落とします。手が良く動かないようですが・・・」
「何時からですか?」
「4~5日前から良く落としてます」
「脳に何かあるのでしょう。なるべく早く脳外に行ってください」
気にしない人はいるもので・・それから2~3週間後・・久しぶりに治療に来たOさん
「以前奥さんから物を落とすと聞きましたが、今はどうですか?」
「あれは治った」
「どれ位続いたいのですか?」
「一ヶ月くらいかな」
「どんな感じでしたか」
「舌がもつれて、物を持つとポロリと落ちるんでね~困りました」
「よく治りましたね。それはTIAと言って脳梗塞の軽い症状ですよ」
「威かさんでよ!!」

「本当です。念のためにすぐ脳外科に言って検査をしてください。その前に何かなかったですか」
「実は一年前から目の前にオレンジやミドリ等いろんな光がいつも出て邪魔で仕方がなかったんです」
「それは閃輝暗点と言って多くは目の奥の血管が痙攣して置きますがあなたの場合は回数が多すぎます」
「悪いがけ?」
「ハイ。たぶん頭のここの奥の中大脳動脈と後大脳動脈の間辺りに問題があります」
「本当け?」
「それに舌と手だけが動かないとゆうのは内頚動脈や線条体動脈の梗塞が多いのです」
「え~!!」
「線条体動脈も、さっき言った目の光に関係する血管の近くです・・・たぶん関係があるでしょう」
「僕はまだ45歳ですよ」
「十分な年齢です。今まで沢山仕事を変えましたし・・ストレスから動脈硬化が進んでもおかしくないでしょう」
「今はなんとも無いけど・・・」
「なんとも無くとも動脈硬化は進みます。何かあれば遅いですよ」
理解してくれたろうか?これからは予防を兼ね治療に来る気になってくれないものだろうか?